「日本のセラピスト(療法士)は生命を守ると言う知識と技術に欠落しているのか?」

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Facebookで行われている投稿会に投稿した記事です。
テーマは、「日本のセラピスト(療法士)は生命を守るという知識と技術に欠落しているのか?」
PT協会長の発言を受けてのテーマです。

へ参加です。

とある日の出来事

息子に宿題の解き方を教えていた時の事。

<問 題>
ある月の図書館の本の貸し出しは、25%が歴史の本だった。
この月には300冊の貸し出しがあった。歴史の本は何冊貸し出されたか。

という「割合」の計算。いろいろ教えたがいまいち理解できなかったらしく、考え込んだ末、何かひらめいたらしい。

「あ、0.25かければいいんだ!」

はい、ご名答。

でも、なんで、0.25かければいいのかわかるか?
「百分率だから0.25だって先生が言ってたよ」

じゃ、なぜ、百分率だと0.25になるんだと思う?
「でも、先生言ってたよ、0.25だって」

だからぁ…
(以下同様の繰り返し)

算数ってのは、公式を当てはめれば答えはすぐに出ます。ただ、なぜその公式が成り立つのかってことを理解しないと、躓いたときに戻ってこれないんです。

結局理解が進まず、二分の一たす三分の一は五分の二、なんて計算をする子が増えてしまう。
(実習に来た学生さんは半数くらいが五分の二でした ^^;)

理学療法の現場はどうでしょう?

理学療法は?

血圧、脈拍を測るのは重要です。で、測った結果をどうしますか?
有名なのは、アンダーソンの基準。

Ⅰ運動を行わないほうがよい場合
・安静時脈拍数120/分以上
・拡張期血圧120mmHg以上
・収縮期血圧200mmHg以上


「収縮期血圧195㎜Hg、OKです!」

本当に?

普段、収縮期血圧が120mmHg程度の人が今日に限って195mmHgだったらDrコールしますよね。
極端な例ですけど。

卑近な例としては、脳梗塞発症直後の血圧管理、アンダーソンの基準を当てはまますか?

僕は血圧安定しない状況での離床はどうかと思いますけど、急性期に勤めている方は呼吸器の問題でベッドサイドに行くことは非常に多いのではないかと思います。

脳血管障害の急性期では脳血流の自動調節能がマヒしていることがあります。血圧の変化にどう対応しますか?

SpO2測りますね。CO2ナルコーシスって知ってますか?

脈拍測定しますね。脈拍数と冠血流の関係を知ってますか?

命を守るための公式、つまり、ガイドラインを知っておくことはとても重要です。

ただ、そのガイドラインがどのような理由でそうなっているのかを知らないと、個別の対応は難しいのではないかと思います。

一つの例

もう一つ。いや、二つ。

訪問先での例。

<其の壱>

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高齢の方。転倒は頻回。ある時、腰痛が悪化しました。特に夜間痛が酷いらしく、椅子に座って丸くなっていないと眠れない状態。ちょうど明日は整形外科の定期受診日。

「明日、先生にきちんと見てもらってくださいね」
というのが一般的な対応でしょうか?

ただ、これ、悪性腫瘍の可能性も考えておかなければいけません。
運動に関係ない夜間痛は危険信号です。そのうえで、状況を整理し、身体所見をそろえて主治医に報告する必要があるかもしれません。

<其の弐>

一日中座りっきりの方。訪問するとその日はいつもより下腿部の浮腫が増えているような気が…
よく見ると片方がよりむくんでいて、下腿三頭筋のスパズムと痛みがある。

「また、こんなにむくんで。座りっぱなしだったでしょ~、むくみとりましょうねー」
って、求心性マッサージをしますか?

そんなことしたら、血栓が肺に飛ぶかもしれません。

DVTの可能性を考慮して、これも状況を整理し、身体所見をそろえて必要ならば主治医に報告です。

あなたはどう思ったか

これを読んだあなたが、「そうそう、そうだよね」と思うか、「え!? 知らなかった」と思うか。

僕の周りでは、後者が多いです。

それが普通の傾向だとしたら、「日本のセラピスト(療法士)は生命を守ると言う知識と技術に欠落しているのか?」の答えはYesです。

そうでないとしたら、日本のセラピスト(療法士)は生命を守ると言う知識と技術を持っているということでしょう。

かくいう僕も最近勉強し始めたところです。
知れば知るほど危ないことをやっていた自分に気づいてしまいます。
学校で学んだ内科学や病理学は基本です。というよりむしろ、そのものです。ただ、学校ではそれを理学療法の中でどのように使うのかという視点では学んでいません。

でも、目の前で急変した患者とその家族に向かって
「教わってないので知りませんでした」
と言えますか?

自分でやるしかないことです。

介護保険領域では特にそうです。

危険でない理学療法?

理学療法が独占業務とならなかった理由の一つに、必ずしも危険な行為が含まれないという解釈があったそうですね。
そのような法解釈の中で出来上がった資格ですので、命を守る技術は持ってなくて当然ということでしょうか?

でも、医療のかかわりの少ない介護保険領域では、非常に恐ろしい状況ですよ。
セラピストが行ったことががクライアントの死因につながる事態も十分あり得ます。

実はそんなことは多発していて、表面化していないだけかもしれませんね。

個人的に望むのは、
学校では、内科学や病理学のセラピストにとっての応用を教えてほしい。
業界団体としては、危険信号を鑑別する知識と技術を身に着ける必要性を呼び掛けてほしい。
と思っています。

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